【車中泊の危険 9つの課題】回避するためのポイント

くるま旅

車内装備を整えて、快適に車中泊できる工夫を施せば、どこでも勝って気ままに眠れる居場所が出来上がります。その手に入れた自由は計り知れないものがあります。その一方で、車という限られた空間であることや、泊まる所で駐車するという行為自体の特性ゆえの課題などが浮かび上がります。これらは、何らかの対応をしなければ問題が発生するがゆえに、避けては通れないものとなっています。

今回は、快適な車中泊ライフを送っていただくために、どうしても知っておいていただきたいことをお伝えしたいと思います。

車中泊に内在する9つの課題を明確化した上で、それらに対処するポイントをご紹介します。誰もが知っていることですが、念の為の警鐘、心得として再認識していただければ嬉しく思います。これらの課題をあらかじめ十分に理解し、できることは事前に対処することで、ご購読していただいている皆様が快適な車中泊ライフを送れることを期待しています。

課題①:一酸化炭素中毒

まずは、一番気を付けていただきたい生死にかかわる事項。車内調理でガスバーナーやガスストーブを使うと、一酸化炭素中毒となって最悪死に繋がることがあります。また、冬季車外のマフラー排気口が雪で覆われても発生することがあります。車中飯を作る際、換気が不十分なままガスバーナーを使うと、すぐに検知器がけたたましく鳴り始めたことが何度かありました。

対策としては、ガスバーナーを辞めて電気調理器具に変更するのが一番ですが、仮にガスバーナーを使う際には、検知器を取り付け、換気窓を開けて十分に換気を行うなどの注意が最低限必要です。

また、冬季のアイドリングによる暖房運転は排気口付近を適宜雪かきをすることや、そもそも大雪の時には暖機運転しないなど徹底することが重要です。

電気調理器にしろ、検知器にしろ、少しお金をかけることが必要ですね。電気調理器の場合はポータブル電源が必要となるので、さらにコストも嵩みます。

課題②:火災

一番多いのが車内調理で油ハネや器具の転倒による火災発生です。ガスバーナーは特に注意が必要です。限られた空間ゆえに被害拡大のリスクが大きいのが特徴です。

まずは、安定した場所、決められた場所などで調理することが重要です。ガス検知器と併せて、小型消火スプレーを常備しておきたいものです。私が車中飯するときには、既設料理台とDIYで増設した調理台に決めています。特例は、寒さ対策を兼ねて、テーブルの上で鍋をする場合。最近は、できるだけ電気器具を利用するよう心掛けています。

課題③:エコノミークラス症候群

狭い空間では、寝返りを打ったり、手足を伸ばしたりすることが制約されやすいので、血流が滞ったり、寝不足になったりして、エコノミークラス症候群になる恐れがあります。長期の旅に出て連泊する時にも注意が必要ですね。

寝る空間には妥協しないこと。これが車中泊の楽しさを大きく左右します。まずは、できるだけ床は段差をなくしてフラットにすることと、敷きマットで寝心地を確保、夏の暑さ対策、冬の寒さ対策、騒音対策などで寝不足を解消することが重要です。車中泊でゆっくりと眠れることが車中泊成功の鍵と言っても過言ではありません。

お金をかけるなら、これが最も重要です。

課題④:熱中症

車内温度は、一般的には車外温度よりも5℃以上高くなると言われています。夏は例外で、ボディが蓄熱するため、上昇温度は10℃を超えることもあるそうです。夏日の25℃なら、車内は35℃と体温と同じぐらいになり、真夏日の気温30℃なら車内は40℃以上、猛暑日の35℃なら、車内は50℃近い蒸し風呂状態になります。今年は昨年より熱くなるとの季節予報が出ているそうなので、車内エアコンがなければ、車中泊は無理ですね。

ちなみに、ゴールデンウィークでは、気温が20℃を超えるようになるので、車内はひと足早く真夏状態になります。4月中に、暑さ対策を行っておくことが必要ですね。

暑い(温度が高い)時、湿度の高い時、照り返しのきつい時には車中泊しないことが一番の対策です。

サンシェードやカーテンで遮熱したうえで冷房や通風で体温を下げることはもちろん、水分不足にならないように水分補給や塩分補給など体のケアも必要です。

私は、年中、塩飴を常備しています。夫婦間でも、「水分取った?」とできるだけ声を掛け合うように注意しています。

課題⑤:凍傷凍死

冬季寒冷地に行けば、車内温度が零下になることが多いように思います。外で寝ているのと変わらない寒さですね。車内温度を上げるための暖房や体を温めたり保温したりするための対策は必須です。

一番は、体の保温。特に手足の保温は大切です。次に、車内温度を上げるための対策として、FFヒーター電気器具による暖房は比較的安全ですが、ガス暖房等には注意が必要です。

最後の手段として、エンジン暖房が考えられますが、積雪対策が必要です。

雪が降り積雪があることを前提として、長靴とゴム手袋とスコップはできれば常備しておきたいものです。

課題⑥:盗難、車上荒らし

車自体の盗難、車内の物品の盗難です。鍵のかけ忘れ、長時間の駐車、外から見える位置に貴重品を放置したり、高価な器具を置いたりなど、原因は様々です。

私の場合は、ハイエースという盗難に会いやすい車種であるので、初めてハンドルロックなるものを設置しました。

長時間車を離れる時には、それに加えて、サンシェードで外から中が見えないようにしていますし、冷暖房器具やアクションカメラなど外から見えやすい場所にある高価な器具には手作りカバーを被せています。

寝ているときには、車内にいるからという安心感からロックをかけないで寝ないように注意しましょう。ロックは忘れずに。

SNSの時代になると、リアルタイムの投稿は危険を伴うと言われています。特に、目立つキャンピングカーなどは狙われやすいと言われています。留守宅も不安ですね。SNS投稿は、帰宅後にしましょう。

課題⑦:強姦、不審者、防犯

一般的には、人気の道の駅など深夜でも人の出入りや通行がある場所、明るい場所は比較的人目につきやすいですが、一方で、郊外の灯りのない暗い場所や離れた人目につきにくい駐車場所などでは狙われやすいと言われています。

女性一人の車中泊が増えているし、夫婦二人でも女性が単独で行動したりするとリスクは高まります。防犯ベルなどの個人対策には詳しくありませんが、私達夫婦の場合には、まずは、トイレに近くて比較的明るい場所に駐車するように心掛けています。次に、トイレや歯磨きに行く時には、できるだけ一緒に行くようにしています。

夏に道の駅など公共の場所で、網戸で寝る場合もありますが、寝る際には、網戸の開口を少し減らして、ベンチレーターや扇風機を活用して通風を確保するようにしています。

幸い、不審者にはまだ出くわしていませんが、ちゃんと見てるぞというサインを出したり、ひどい場合には、こちらから声がけして牽制するなどを考えています。

課題⑧:エンジン騒音等

エンジン騒音、オーディオ騒音、数人の話し声騒音など、気になりませんか?これらは、被害者にもなり、加害者にもなりますよね。被害者のリスクとしては、寝不足に直結する人もいることです。さらに、トラブルにまで発展すると怖くなりませんか。まずは、騒音を出さないようにすることが最も重要です。そして、騒音を避けるよう、駐車場所の選定に注意することしか方法はありません。車中泊スポットの選定には、いつも気を使います。

課題⑨:傾斜による発進

駐車場所が傾斜していると、気が付かないうちに車が勝手に動いてしまうことがあります。サイドブレーキの引きが甘かったりすると最も危険です。積雪のある冬場では、タイヤがスリップして動き出すこともあります。

やむなく傾斜のある場所に駐車場所せざるを得ない時には、レベラーを設置するか、駆動輪にストッパーをかませるか、いつもよりもきつ目にサイドブレーキを引くかなどの対策が必要ですね。

特に、車両重量の大きいキャンピングカーには特に注意が必要です。

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