くるま旅(車中泊)の始め方 / 基本編

くるま旅

まずはお手持ちの車で始めて見る。トイレの確保と、泊地の選定ではマナーを守ることが肝要。プライバシーを確保して、寝心地が大切なので、敷きマットだけはしっかりと用意しましょう。最初に必要不可欠なものを説明しています。

私の経験と社会的な背景

趣味では、登山歴・キャンプ歴35年、くるま旅(車中泊)歴25年。車中泊は、ソロの縦走登山の前乗りのために始まったが、家族キャンプや夫婦旅行で車中泊するようになってからは、くるま旅へと変化していった。登山をしているので、車中泊の装備は自然とコンパクト化していった。

仕事では、防災関連歴36年(うち、防災専属歴4年)。備蓄は頭では理解しているが、なかなか実行できずにいたが、くるま旅を重ねるたびに、車中泊の常備品と家庭での備蓄が両立するようになっていった。

最近では、大きな災害もあって、社会的にも、車中泊という防災利用に注目が集まっている。

私の場合は、貯金はないし、給料もそこそこなので、まずはお金を借りて、新車のキャンピングカーの購入を考えた。借入限度額をまず確認し、その範囲内でほしい車を検討した。購入したのは、名古屋のホワイトハウスのポップアップ式のステップワゴンキャンパーだった。20万km走って、定年退職後に退職金の一部を使って、新車で三重のAtozのキャブコンalenを購入。約5年間夫婦とワンコで全国を走り回った。タイヤバーストによる全損事故でalenを失い、失意の中車両保険の範囲内で、17歳という高齢の中古車ハイースキャンピングカーを神戸の中古車販売店で購入して現在に至る。3台にわたるキャンピングカー生活は、一般サラリーマンにとっては限度一杯の「カツカツ」ライフだった。

車中泊を重ねると、やはり、「狭さ」は我々夫婦には耐えられなかったので、最終的にはキャンピングカーとなったが、高価なものは購入できなかった。2台目のalenの次には、ジムニーで小型のキャンピングトレーラーをけん引することや、ジムニーの屋根にルーフテントを設置することも考えたが、両案とも、ベスパ(妻)の了解が得られなかった。やはり、一定の「広さ」が絶対条件だった。昨年末に17歳のワンコが亡くなったので、今購入するとしたら、違う答えになっていたのかもしれない。

旅のくるま?

結論は、どんな車でも良いと思う。要は、お金事情と目指す旅の目的によって車は変わってくる。最近では、普通車はもとより、軽自動車で車中泊される方も増えている。お金を貯めたり、退職金で新車のキャンピングカーを購入する人。中古のキャンピングカーを購入する人。初めは、軽自動車から初めて、ステップアップしてキャンピングカーを考えてもいいでしょう。お安く中古車を買って、DIYしてキャンピング仕様にされる方も増えていますね。手持ちの車に、キャンピングトレーラーという選択もある。始め方は様々である。

振り返ると、「無理せず、今手にできる車で始めてみる」という結論に達した。装備の整った大きなキャンピングカーや大きなキャンピングトレーラーを除き、一般のくるま旅(車中泊)に必要な装備は共通していると思うので、そのノウハウをご紹介していきたい。

くるま旅の全体像

今回は、シートの赤字部分。今後、順次、項目ごとに解説します。

まずは、行ってみよう!

■くるま旅の目的など

道具やハウツーの前に、もっとも大切なこと。それは、くるま旅をする目的や人。それによって道具も多少変わってくる。何をやりたいか、当たり前ですが、まずはそこを明確にすることが大切ですね。

○目的/  観光(まち歩き、歴史文化探訪、自然景観、陶芸体験、酒蔵巡りなど)。 アクティビティ(登山、キャンプ、釣り、マリーンスポーツなど)。 温泉、グルメ、地酒はいずれでも付き物。

○人 / ソロ、夫婦、家族、仲間など。ワンコ連れかどうか。

■エチケット

準備は大切ですが、まずは、経験してみること。方法は問いません。手持ちの車でもいいし、乗りたい車をレンタルするのでもいいですね。今は、キャンピングカーのレンタルもあります。ただし、大切なポイントが 2点だけあります。

○季節/ いつでもいいのですが、できれば、過ごしやすい春や秋の晴天の日がいいですね。当たり前のようですが、どうせやるなら、良い印象を持って、次につなげたいですよね。夏や冬には、特別な用意が必要ですので、できれば、避けたほうが良いと思います。

トイレ/ ソロ(男)なら特段の配慮は不要だと思いますが、ソロ(女性)や夫婦の場合は、少し次の点に気を付けたいですね。

泊地の治安とトイレ 私の場合、ベスパ(妻)に確認してもらって了解が得られた場所に決めています。特に、女性の場合は洋式トイレに注意、不衛生な洋式よりきれいな和式を好むようです。多目的トイレなら最近ウォシュレット率が高いので良さげですが、不衛生のために敬遠するようです。外トイレで歯磨きするときには、できるだけ同行するようにしています。

○ワンコ/ 無料でも有料でも結構制限があります。ワンコOKかどうかのチェックは不可欠です。

■泊地の選定

道の駅、RVパーク、キャンプ場、公共駐車場、民間駐車場、河川敷や公園、波止場など。最近は、いずれの場所でも、アプリや統合サイトがあってとっても便利。私の場合は、基本無料な場所が最優先。どこであろうが、守るべきエチケットは次の点。

道の駅でも車中泊禁止の場所もあります。これは、キャンプ行為等のマナーの悪い事例があったことが原因で あるようです。また、無料公共キャンプ場、公共駐車場、河川敷、公園等でも、時間制限や行動制限がある場所もあり、その範囲内での行動が必要です。 発電機や音楽等の大きな音量を出す行為には配慮が必要ですね。私の場合は、夜はヘッドホーンをできるだけ使うようにしています。最近普通車での車中泊が顕著に増えていますが、夏冬の冷暖房でアイドリングする方が多いのもある意味仕方ないことかもしれませんが、トラック同様、夜通しは避けていただきたいですね。私の場合は、すぐに寝落ちするので影響は少ないですが、近くで排ガスや振動はきついですね。夏冬は特別な対策をして臨みたいものです。

私の場合は、上記のエチケットを踏まえつつ、まずはグーグルマップで目的地との関係から泊地エリアを絞り込み、アプリや統合サイトで候補地をチェックし、さらに、基本無料の場所を口コミを参考にしながらマップ上で選定します。特に、周りが閑静な住宅街の場合は、気を使いますね。

ポータブル冷暖房を使用する夏冬には、電源付きのキャンプ場やRVパークを利用することがあります。 大雨後のアクセス道路状況、冬の凍結なども併せて選定したほうが無難ですね。

■準備するもの

まず、始めから道具を準備することは少ないように思いますが、慣れてくると、欲しくて買ったものを早く使ってみたいと思うこともあるでしょう。今回は、あくまで、くるま旅(車中泊)を始める段階で最低限準備しておいたほうが良いものだけをあげておきます。まずは、手足を伸ばしてゆっくりと寝れることが大先決。夏冬は別途必要なものがあります。 連泊するときには、エコノミー症候群にならないよう無理をなさらず、寝やすい寝床と格好で寝てくださいね。

・敷マット、シュラフか毛布、枕(必要な人だけ、着替えやバックにタオルを巻いて代用も可) 
・歯磨きセット、タオル(入浴用は別途用意したほうがいいかも) 
・トイレットペーパー
・ヘッドライト(かミニライト)
・雨具(傘、カッパなど)
・水分補給のペットボトル水

これだけです。あとは、着替えセット、防寒着もあったほうがいいかもしれません。

この中で、迷うのが敷マット。寝心地に影響するので不可欠です。キャンプする方はマットをお持ちと思います。そうでない方は自宅にある敷物か毛布などを利用するのも一案です。今後もキャンプをする気持ちがない人で車中泊は続けたいという方には、ニトリの敷マットをお勧めします。お値段以上のものもあります。店頭で確認して、ご自分に合うものをお選びください。 災害の場合は、段ボール。私は、火種としても利用するので、一つだけ車に積んでます。

私の場合は、夏はキャンプの敷マットを使い、冬はニトリの敷マット(シーズンオフのワゴンセールで格安購入)を使っています。冬の敷マットの効果は絶大です。 食事は外食やらコンビニやスーパーで購入するなど、いきなり車内調理でなくてもいいと思います。今後の楽しみに取っておきましょう。

おっと忘れてました

大事なことを忘れてました。「敷きマット」と「プライバシー(外部の視線を隠す)」です。カーテン、ブラインド、シェードなど、方法は様々ありますが、人の視線を気にせずに落ち着いて眠れることは大切ですね。最初は、DIYで100均材料を使って、お安く始めてみてはいかがでしょうか?

今後に向けて

何度か車中泊を経験すると、自分の目指すものに見合った車中泊の姿が見えてきます。そこから、いろんな道具を揃えていきましょう。特に、男は道具が大好きです。いい年して沼に入らないように注意しましょう。

次のステップの車中泊の道具や楽しみ方についても、今後発信していきます。 参考として、いろんな車中泊の先輩方がネット上に溢れています。その中でも、車中泊専門家として活躍しておられる稲垣さんのサイトが参考になると思います。一度覗いてみてください。凄い情報量ですよ。本も出版されています。圧倒されないよう、私のサイトでゆっくりじっくりとくるま旅(車中泊)を始めてみませんか!

【参考】車中泊でクルマ旅 【クルマ旅専門家・稲垣朝則オフィシャルサイト Since1999】 (kurumatabi.net)

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