ハイエースキャンピングカーの車中泊での冷暖房はどうするの? お金さえあれば、冷房は12Vエアコン、暖房はFFヒーターと即答する。 お金をたくさんかけられない、中古車を購入した、置き場所に困っている、手軽に済ませたいなど、所有する車や懐事情などで悩んでいませんか? 私も今でも悩んでいます。では、今現在で、冷暖房の要となっている「Ecoflow社のWAVE2」についてメリットデメリット、苦労話など、正直に語ります。参考になれば幸いです。
下呂温泉の駐車場で、熱帯夜で眠れずに苦しんだ日。忘れません。少なくともWAVE2は、工夫すれば、最低、そこから脱出できるものであると思っています。
苦悩の始まりは?
- 16年落ちのハイエースキャンピングカーを購入したが、エアコンが付いていなかった。前車Atozアレン(現行のアレンLOW)の時、ポータブルクーラーを工夫して導入したが、限界を感じ、次は12Vエアコンを取り付けるつもりだった。
- 購入した販売店では、設置費用が高過ぎたので、苦労して設置実績がある三重の町工場に依頼し納車したが、設置方法等でやり取りする中、信頼関係が構築できず、断られる。中華製のお安いエアコンをDIYで設置することもよくよく考えたが、最終的には自信がなくて諦めた。ちょうどタイムリーに、改良されたWAVE2が発売され、スペックが向上しているうえに、暖房もできるので、一年中置いたままで有効に使えると思い、「頼むから活躍してくれ」と祈る思いで導入した。
- 今から思うと、大阪の業者に最初から12Vエアコンをお願いすればよかったと後悔している。
苦闘の日々(過去記事から)
元祖【野遊び2nd】の記事に詳しく書いていますので、一読いただければ。苦労の跡が伺えると思います。新しい記事から並べています。
- 夏冬の総括
- 排水事情
- ファームウェア更新
- トリプル暖房
- 風暖との2段作戦
- 悲しき結末
- リチウムイオンバッテリー化
- 冷房の排水リアル
- 熱帯夜
- 炎天下
- 夜間
- 給排気ダクト設置パネル
- ダクトパネル改良
- 排水量
- 通気
- 常時排水モード
- スマホ連動
- 課題と対応
- 外部充電
- 給排気ダクト試作
- 試運転
- 台座製作
- 仮設置
私の悩み
- 丸一年、夏の暑さも冬の寒さもWAVE2とともに過ごした経験から正直にお伝えしたい。
- 元祖【野遊び2nd】にも書いた通り。あくまで私の印象です。
一言で言えば、通常の何一つ苦労なしにスイッチ一つで気軽に使える電化製品ではなく、発展途上の製品であること、あくまでポータブル冷暖房の限界に挑戦している製品であるという印象です。
手間のかかりすぎるやつ、扱いに慣れる必要がある面倒くさいやつ、善意に解釈すれば工夫を楽しめる自虐的な方には、購入した以上お付き合いが必要だということです。一方で、対策を講じるには、メーカー側の真摯な対応と技術への飽くなき追求がないと一人前の製品にはならないと感じています。
元祖【野遊び2nd】
- この製品の肝は、使いこなしです。当然12Vエアコンのようには冷えません。炎天下には期待できませんが、熱帯夜には使えそうです。
- 設置方法、電源確保、排水処理、ファームウェア更新がポイントです。
- 給排気ダクトの設置、車内排水ボトルの設置、外部電源接続か大規模サブバッテリーか大規模ポータブルバッテリーの設置、運転快適化のためのファームウェアのこまめな更新など、12Vエアコンのようにスイッチ一つとはいきませんが、お値段は12Vエアコンの5分の1以下ぐらいでしょうか。
私の使いこなし
①給排気ダクトの設置、外部電源接続
給排気ダクトは何度か試作を繰り返して一応満足行く現在の形に落ちついていますが、耐久性(木材に塗装している、端部が弱い、ダクト接続部が弱いなど)に課題があり、できればFRPでできた既製品がほしいですね。旧WAVE対応はあるようですが、WAVE2対応は記事にはなっていたが公式ホームページを見る限り製品化はされていないようです。知っておられる方がいらっしゃたらお教えください。
なお、手元には、Ecoflow社のRiverproと増設バッテリーがありますが、公式ページ等では、DELTA2以上の大規模ポータブルバッテリー対応となっており手元のポタ電は使えなそう。WAVE2専用バッテリーでは、2時間も持たない。
WAVE 2がEcoFlowのエコシステムに加わりました。EcoFlow DELTA 2やDELTA Max 2000、エクストラバッテリーからWAVE 2を給電すると、省エネモードで約7~14時間使用することができ、それ以外のポータブル電源を使用する場合と比較して28%効率的です。また、WAVE 2は弊社ポータブル電源からの給電時、最大入力820Wに対応し、ポータブル電源と組み合わせて使用することで効率よくスピーディーに給電可能です。
Ecoflow
後日Ecoflow社に直接メールで、Riverproも上手く使えないかとメールで問い合わせました。
お客様のご認識の通りでございます。弊社の製品【RIVER PRO】と【WAVE2専用バッテリーパック】を併用すると、【WAVE2】の冷暖房稼働時間を延長することが可能でございます。また、弊社の担当部署にて確認いたしましたところ、このようなご利用方法を長期的にご使用は下記の情報をご確認いただけますと幸い。液晶パネルにバッテリー残量の不一致になる可能がございますので、一ヶ月一回頻度でSOC補正を行う必要がございます。以下のSOC補正方法をご参照いただき、ご対応いただきますようお願い致します。また、弊社にてSOC補正方法の操作動画を添付させていただきました。
メールより抜粋
https://www.youtube.com/watch?v=qUUV4MubboM
ご参照頂ければ幸いです。
<SOC補正方法>略
お返事いただき、ありがたいことです。私には面倒すぎるので、WAVE2を使う場合は、天候を判断(一応気象予報士なので)したうえで、RVパークや電源付きオートキャンプ場に行くことにしています。上記の方法で使われた方がいらっしゃたら、是非とも教えていただきたいですね。緊急用として専用バッテリーを使うことにしていますが、ダクトパネルの設置が面倒なので緊急用として使うかどうか。
②排水処理
冷房より暖房の方が多く出ると書かれてますが、私の使い方では冷房の方が沢山出ているように思います。出るときには600ml以上は出ることもあるので、自宅で常用のワインの空きボトルを使っています。用心深い性格のため、600mlの予備タンクも常設しています。
一番の課題は、使用後本体内に排水できない水が貯まることです。帰り道が坂道の時、ブレーキをかけようものなら溜まり水をぶちまけてしまいます。同じような体験をされた所有者の方々のYoutube投稿が後を立ちません。Ecoflow社には、ホース直結にできるような部品を提供していただきたいですね。ここは致命的です。100均のアルミトレイを使って車内で傾けて排水しています。
③ファームウェア更新
蒸発モードは、はっきり言って使えた例がない。日本の風土に合っていない。そのままにしとくと漏れてくる。そんなことはいいとして、当初は外部排水モードを固定できなかったため、使用の都度、切り替える必要があったが、ファームウェア更新されると、常時外部排水モードに固定できるようになった。
暖房の温度が30℃以上に上昇しないことがあったが、ファームウェア更新されると治ったように思うが、、、
運転の効率化などファームウェア更新だけでできるなんて当たり前だが有り難い。
まとめ
【夏の場合】
- 炎天下では使わず、暑いときには標高を上げる場所に行く。懸命にリスト化しています。
- まずは、木陰に車を置き、網戸にして通気を確保する。常設のファンを使って、空気の流れを作る。ハイエースに網戸(3個所)は必須アイテムです。
- 夜は、電源付きの場所に行って、WAVE2を最大限活用する。
【冬の場合】
- 外気温が10℃以下になると温まらないので、まずは風暖を使って車内を温めてからWAVE2を使うと少しは温まるような気がします。温度設定を20℃ぐらいに低く設定するのもいいらしいですね。あまり、暖房が効かないという口コミが出ていないので、直接Ecoflow社に問い合わせてみようと思います。
- ちなみに、「風暖」はお勧めです。近くのホームセンターで通販より安かったので購入しました。すぐに暖かくなります。
- 注意点は2つ。1つは、真冬の気温が低いときには、通常のCB缶では火力不足もしくは鎮火してしまいます。プロパン含有量の多いパワータイプを購入してください。冬にはまとめ買いして、ガスバーナーにも使っています。もう1つは、一酸化炭素中毒にならないよう警報器を設置するとともに、通気のために少し窓を開けておくこともお勧めです。
【夏冬とも】
- 持ち運んでキャンプでも使えると書かれてますが、重くてしんどいです。特に、夏には車内が50℃を越え、WAVE2専用バッテリーやポタ電は3元鉄なので放置できないため、使用のたびに出し入れしています。
繰り返しになりますが、懐事情が許すのであれば、「冷房は12Vエアコン、暖房はFFヒーター」をお勧めします。新車であれば購入時に設置、中古車であれば信頼できる町工場で後付。
お安く仕上げたいあなた、一緒に頑張りましょう。
追記 2024.6.19
先日、助手席につけるWAVE2の吸排気ダクトキットを見つけました。値段もこなれています。一つの回答ですね。早速売り切れ再販待ちのようです。
追記2
梅雨の晴天の夜、30℃を超える中、WAVE2の試運転をしました。せっかくなので、中で、2時間ほどYouTubeや映画を鑑賞しました。小型扇風機と併用して、快適とまではいきませんが、暑さを感じることなく過ごすことができました。
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