【3月11日午後2時45分】「津波・高潮ステーション」で災害を振り返る

生活リアル
【メモリアルイヤー】
◯室戸台風1934(2024去年90周年)
◯阪神・淡路大震災1995(2025今年30周年)
◯東日本大震災2011(2026来年15周年)

3年続けて、大きな災害のメモリアルイヤーが続く。特に、地元関西で起こった阪神・淡路大震災のインパクトは強烈だった。近年、能登半島地震や九州豪雨などを始め、地元関西でも8年前に台風21号の襲来、国道169号の崩土による通行止めなど、いつどんな災害が起きてもおかしくない。

この機会に、大阪市西区にある「津波・高潮ステーション」を訪れた。災害を振り返り、今何が必要か、頭を整理してみた。

施設の概要

大阪府が管轄する啓発施設。建物の東半分が、津波・高潮ステーション。西半分が、大阪府西大阪治水事務所

正門
建物全容
入口
開館時間

駐車場はなく、乗降のみ。歩いて2分に大阪メトロ阿波座駅がある。

なみのすけ

玄関を入ると、マスコット「なみのすけ」君が出迎えてくれる。

見学方法のポイント

飛び込み見学、人数が多くなると予約見学もできる。希望すれば、説明員が施設を案内してくれる。フル見学は、約1時間半。時間都合次第で、自由に見学できるが、ガイダンス映像や津波体感シアターは、どちらも10〜15分ぐらいかかるので、予約された方や来館者の人数によっては、調整されることがあるようだ。

フル見学ツアーの場合

何と言っても、この施設の目玉は、津波体感シアター。壁面いっぱいに広がる映像と、多少の振動を体感できる音響によって、津波が押し寄せるリアルさが伝わってくる。公式ホームページから、YouTube動画で見ることができるが、迫力は現地で味わってほしい。

道順は、次の通り。

ガイダンス映像

大と小の場所で、ガイダンス映像を見る。大阪の土地の成り立ちや津波高潮の災害史を学習できる。

台風21号

俗称「関空台風」と呼ばれる平成30年の台風21号の災害の様子や発生原因を学習できる。

ゼロメートル地帯

大阪の町がいかに海の水位より低い場所に立っているかを実物大の模型で教えてくれる。

昭和の3大台風

これまでに大阪の町を襲った台風で、大きな被害があったのは昭和の3大台風。室戸台風、ジェーン台風、第二室戸台風。災害のたびに、施設も整備され、現在では、既往最大の水位となった平成30年の台風21号でも大きな災害は発生していないが、昭和の災害では、死傷者数が2万人を超える規模となっていたことも学習できる。

海に流れ出る川は3本。津波や高潮が来ると、アーチ型の水門で川を締め切る。このタイプの水門は、日本では大阪だけ。水門模型が動くので、水門操作の様子がよく分かる。

防潮鉄扉

大阪には、高潮を防ぐため、低くなった堤防の個所には鉄扉が設置されている。その数350個所以上。実物を設置しているので、手動で操作体験できる。

土堤の水防工法
土嚢の重さ体験

大阪市内の堤防は全てコンクリート。淀川や大和川のような大きな河川は、土堤。洪水で堤防が壊れる時には、地元の水防団の方々が、昔から伝わる工法で堤防の洗掘を防ぐ。

鉄扉の閉鎖訓練

淀川に架かる橋梁でも低くなってる個所では鉄扉(陸閘)の閉鎖を水防団が行う。

地震による津波被害の悲劇

津波の原因となるは、地球の地殻を構成する何枚かのプレートの間の歪開放によって、一定の間隔で発生する。おおむね100年から150年の間隔で発生するため、人間の寿命を超え、印象の強い火災の被害に比べて、大きな地震の発生による津波被害は忘れられやすく、痛ましい事故が繰り返される。

ダイナキューブ

頻度の多い台風の映像が多いのに比べて、めったに起こらない津波被害は東日本大震災で始めて実感したぐらい印象が付きにくい。このシアターでは、津波被害の様子を仮想体験できる。

津波想定被害区域

津波被害の区域を床面地図とタッチパネルで知ることができます。

東日本大震災

東日本大震災のTV報道映像をエンドレスで見ることができます。

備蓄品

説明員の方から、実践的な備蓄の方法を教えてもらえます。ここを見学して覚えて帰る1番目。

避難が大切

大きな災害になると、きちんと気象情報を把握して、できるだけ早く安全な場所に避難することが重要。覚えて帰る2番目。

子供も楽しめる工夫

マスコット

なみのすけ君の缶バッチがもらえます。

クイズがあります

文字見つけラリーがあります。結構難しい場所が2場所ほどあります。

地震がなぜ起こるかわかる模型

模型が随所にあって触ったり動かしたりできます。

子供向けの書籍
お絵かきコーナー
子供でも3t以上の鉄扉が動かせます

大きな工事の実況

新しい水門工事の概要
工事のリアルタイム映像

ここから始まる防災学習

防災学習施設

ここ以外にも近隣にいろんなタイプの防災学習できる啓発施設があります。

是非行ってみて

小中高大学、企業、公務員、地元自治会や老人会婦人会などの職種を問わず、子供若者から老人まで、大阪だけでなく全国各地から、団体客から個人客やご近所の方や、近くに立ち寄った方まで、いろんな人が毎日沢山立ち寄っている大人気の施設です。大阪観光の一部にもなっています。

皆さんもこの機会に、一度行ってみませんか!? 説明員の方々が懇切丁寧に教えてくれるので理解も早くなります。是非!

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