テント泊のキャンプや登山の魅力は、何といっても自然との一体感にあります。大自然の中で過ごす時間は、心と体をリフレッシュしてくれます。
テント泊を通じて得られる経験は、どれも貴重なものばかり。自然の中で過ごす素晴らしさをぜひ体験してみてください。テント泊の楽しさを知れば、きっとその魅力に引き込まれることでしょう。
キャンプ歴と登山歴は30年以上、車中泊歴は20年以上の私は、当初、一人でテント泊する不安や恐怖がありましたが、今では、心の充実しかありません。さあ、皆さんもテント泊に出かけましょう!
キャンプと野営、ブッシュクラフト
■野営とは?
野営は本来「キャンプ(Camp)」の和訳ですが、一般的には管理されたキャンプ場以外で行う、ワイルドなキャンプスタイルを指して使われることが多いです。
通常のキャンプ場だと、管理人がいたり設備が整っていたりして、キャンプ中の安全や快適さは最低限保証されています。
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一方で野営キャンプは、設備が整っていない場所でキャンプを行うアクティビティです。管理人や周囲のキャンパーが、困った時に助けてくれることはありません。自分自身で安全性や快適性を管理しなければならず、事前準備が重要になります。
危険や不便さも含めて、アウトドアの醍醐味を味わい尽くせるキャンプスタイルが野営といえるでしょう。
キャンプの原点ともいわれるブッシュクラフトは、自然をそのままに感じながら自給自足で楽しむキャンプスタイルです。
必要最低限のアイテムを使ってキャンプをするので、初心者の人には少しハードルが高いですが、ブッシュクラフトでも楽しみの1つとして取り入れられる焚き火はブッシュクラフトを始めるのにうってつけ。
今回の記事では、キャンプにおけるテント泊を主に取り上げます。野営であったり、手段としてのブッシュクラフトであったり、より自然に溶け込んでいく高度な営みは、ここでは深堀りしません。
テント泊のメリット
1. 自然との一体感・絶景の楽しみ: 日常の喧騒を離れ、星空や朝焼け、鳥のさえずりなど、普段の生活では味わえない自然の美しさを身近に感じることができます。特に、登山では、テン場からの景色を堪能できます。満天の星空、日の出や夕焼けなど、日帰りでは味わえない魅力があります。
2. 自由な時間の過ごし方:チェックインやチェックアウトさえ守れば、宿泊施設などの特定のスケジュールに縛られることなく、自分のペースで活動できるため、リラックスした時間を過ごせます。
3. コストパフォーマンス:宿泊施設(ホテルや山小屋など)を利用するよりも費用を抑えられるため、経済的です。
4. ストレス解消:自然の中で過ごすことで、日常のストレスから解放され、リフレッシュできます。
5. 新たな出会い:テント泊を通じて、同じ趣味を持つ仲間と出会うことができます。
6. アウトドアスキルの向上:テント設営や火起こしなど、アウトドアスキルが向上し、自己成長にもつながります。焚き火をしながら(ルールを守りながら)、野外での料理も大きな楽しみです。
テント泊のデメリット
1. 天候の影響:天候が悪いと快適に過ごすことが難しくなります。特に雨や強風の場合は、テント内での生活が厳しくなります。特に、山の天候は急変することが多く、装備や準備が不十分だと危険です。 暑さや寒さの影響をダイレクトに受けます。
2. 荷物の多さ・重さ:テント、寝袋、調理器具、食料や水など、多くの荷物を持ち運ぶ必要があり、準備が大変なうえ、荷物が重くなります。特に、登山の場合は、登山装備も加わります。
3. 体力の消耗:装備が重くなるテント泊は体力を消耗するため、途中での体力管理が重要です。
4. 設備の制限:トイレ、シャワー、お風呂などの設備が限られているため、普段の生活と比べると少し不便を感じることがあります。 テントは限られた狭い空間なので窮屈に感じる人もいます。
5. 動物との遭遇:野生動物との遭遇リスクがあり、特に食べ物の管理には注意が必要です。
6. 虫刺されや日焼け:虫刺されや日焼けのリスクが高く、対策が必要です。
7. 孤立感:特に一人でテント泊をする場合、孤立感や不安を感じることがあります。(人によっては、メリットになったりデメリットになります)
テント泊の場所
最初は、施設の整ったキャンプ場や山小屋近くのテン場が良いと思います。そこで十分、テント泊のノウハウをしっかりと身につけ、テント泊の素晴らしさを実感されるのが良いと思います。平地でのテント泊に慣れたら、山に登って、絶景を見ながら山頂付近でテント泊するのも良いですね。さらに、キャンプに慣れれば、野営も一層自然との一体感が感じられると思います。
キャンプサイトには、近くにトイレや水場が備わっていることが多いと思います。無料のものもあれば、有料のものもあります。古くて汚いトイレだけのところもあれば、電源や温泉や物販なども完備したハイグレードなものもあります。森の中もあれば、高原や湖畔など、景観に恵まれた場所もあります。山頂付近の展望の良い場所もあります。自分の好みや予算に応じて選ぶことができます。
ちなみに、私の場合は、手順通り、平地でのテント泊、登山でのテント泊とステップアップし、登山では、アクセスが非常に不便だったり、一日誰とも出会わないような場所だったり、トイレがないような場所だったり、必要に迫られてビバーク(緊急避難の野営)したこともあります。その他、水辺、公園、空き地、駐車場、広場、路端など、色んな場所でテントを張ったことがあります。国立公園などの制限区域や山などの私有地であったり、自然環境などに配慮する必要があるので、注意が必要です。
ルールはしっかりと守ったうえで、自然の中に飛び込んでみましょう。
水場とトイレ
一番ないと困るのが、水とトイレです。キャンプ場では、問題なく、簡単に水を手に入れることができるので、ここでは、登山でも水の取得が難しい稜線縦走時の確保の方法を記した。
野営時の排泄は、基本的に携帯トイレを利用しましょう。
携帯トイレがない場合や、緊急を要するときは、その場で用を足すしかありません。
やむを得ず地面に用を足す場合は、以下の点に注意しましょう。
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- 穴をほって用を足す
- 最後はしっかりと土をかぶせる
- 使用したトイレットペーパーは持ち帰る
- 水場周辺は避ける
登山中にいかに飲料水を確保するのかは、大きな問題だ。山全体が森で覆われているそれほど高くない山ならば、稜線上からでも沢水や湧水を汲みに行きやすいが、難しいのは森林限界を超えるような高山。例えば標高3,000m級の山々が立ち並ぶ北アルプスにある山小屋では、はるか遠くまでホースを延ばし、山腹から湧水をポンプで汲み上げたり、屋根に降った雨水を貯めた“天水”を飲み水に利用したりしているところは珍しくない。稜線上で湧水を得られる場所は想像以上に少なく、北アルプスの大半の山域では山小屋で水を買わなければ、登山が続けられないほどだ。
とくに数日かけて稜線上を歩く縦走スタイルの登山は非常に大変だ。だが、稜線上から簡単にアプローチできる水場を覚えておけば、新型コロナウィルスの問題というイレギュラーな状況下はもちろん、山小屋営業終了後の晩秋でも飲み水を得られるのだ。
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テント泊の基礎知識
八ヶ岳ネイチャーヤークルーズに詳しいので、こちらを一読ください。登山についてですが、もちろん、平地でのキャンプでも十分すぎるほど通用します。初めてのテント泊、快適なテント生活術が学べます。
参考
この記事を投稿後すぐに次の記事を見つけました。なるほど、さもあるかなということで引用させていただきました。人間も機能的に活動する前に、地球上の生き物だということでしょうか?
キャンプは体内時計を整える
キャンプでは、原始時代と極めて近い生活を送ります。すなわち、昼は屋外でたくさんの日光を浴び、日没後は、焚き火やランタンなどの最小限の光だけでゆっくりと過ごす。この太陽の動きに合わせた生活により、私たちの体内時計は正常に働くようになります。
それを立証したのが、コロラド大学が行なった研究*(1)です。被験者に2日間のキャンプを行なってもらったところ、睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌が改善することがわかりました。
しかも、メラトニンの量だけでなく、分泌のタイミングも改善されており、夜になると自然と眠気を感じる方向に体内時計がシフトしていました。デスクワークと人工照明を手放せない現代人は、定期的にキャンプに行って、ホルモンレベルで体内時計をチューニングした方が良さそうです。キャンプに行く理由がまた1つ増えてしまいました。
このシリーズでは、他にも面白い記事があります。
Yahoo!ニュース
面白い記事を見つけました。シリーズになっています。
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